夢のなかで
 ヒヤシンス姫は鍛冶屋が見た夢からはじまるバレー・パントマイムのポスターです。 1910年に台本と曲が完成し、1911年9月プラハの国民劇場で初演しました。
  鍛冶屋の娘のハニチカが夢の中でヒヤシンス姫となって、貴族や錬金術師など3人の求婚者たちとおりなす恋あり冒険ありのおとぎ話は、かぐや姫の物語に似ていなくもありません。
 バックの三日月形をしたフレームには鍛冶屋の道具、錬金術師の実験器具、貧乏騎士と城主の冠や魔法使いの怪物など舞台に登場するさまざまなものを飾ってストーリーを暗示しています。
映画女優
ポスターのモデルはヒヤシンス姫を演じるアンドゥラ・セドラチコヴァー
(1887-1967) です。 彼女はチェコでもっとも有名な女優で、サラ・ベルナールにたとえる人もいます。 映画監督と結婚し後にヨーロッパ初の映画女優としても活躍します。
 ヒヤシンス姫の頭を飾る花はヒヤシンスです。 手にはヒヤシンスの飾りのついた輪を持ちガウンや衣装にもヒヤシンスの装飾があります。 ヒヤシンスの花はもちろん 「ヒヤシンス姫」 だからですが、ギリシア神話とも関連づけています。
チェコのまなざし
 チェコ時代のミュシャのポスターにはこちらをまっすぐ見つめる少女が描かれています。 ヒヤシンス姫のポスターはセドラチコヴァーの美しい青い眼が瞳の虹彩まで丹念に描かれていてたいへん印象的です。
ミュシャとともに
 ミュシャの墓はチェコを代表する芸術家や文化人が眠るヴィシェフラッド墓地にありますが、ヒヤシンス姫を演じたセドラチコヴァーも作曲者のオスカー・ネドバル
(1874-1930) もミュシャと共にヴィシェフラッド墓地に眠っています。
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「ヒヤシンス姫」 スコア

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ヒヤシンス姫
リトグラフ  1911年

アンドゥラ・セドラチコヴァー
(1887-1967)

「ヒヤシンス姫」
スコア

オスカー・ネドバル
(1874-1930)
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